「起業したい!」と思ったら、ぜひ知っていてほしいお得な話があります。
国があなたの起業を応援してくれるのをご存じですか?
実は、お住まいの地域によってはチラシが入っていることもあるくらい身近な存在ですが、どうも表立って動くことを得意としない、地域密着型の組織があるのです。
その名を「商工会」といいます。
「知ってるよ、地元の商店街のまとめ役でしょ?」
とお思いかもしれませんが、彼らの役目はそれだけではありません。
その地域にお住まいか、作ろうと思っている会社の住所がその地域内であれば、全力で起業をサポートしてくれます。
これを「創業支援」と言います。
では、商工会が個人の起業をサポートしてくれる理由と、サポート内容について、詳しく見てみましょう。
創業支援とは?
創業支援とは「産業競争力強化法」という、経済産業省が実施している法律に基づいた国の政策です。
平成25年12月4日に成立したこの法律は、日本経済を再生し、産業競争力を強化することを目的としています。
そのため、個人の起業は国の経済を発展させるために不可欠であるとの考え方から、国は個人の起業をサポートしてくれるのです。
その代表的なサポート窓口が「商工会」というわけです。
ちなみに「起業」と「創業」はほぼ同じ意味で使われています。
一般的に「起業したい!」等と使われますが、公式な文章の中では「創業」と言い換えられることもあります。
創業支援の対象者は?
創業支援の対象は、
①創業を行おうとする方(事業を営んでいない個人)
②創業後5年未満の方(事業を開始した日以後5年を経過していない個人又は法人)
です。
事業を営んでいない個人とは、自分でこれから事業を行いたい人、という意味ですので、自分が「事業をしたい!」と思えば誰でもその対象になり得ます。
また、既に創業しているけれど経験が浅く、誰かに相談したい、なんて方にもサポートしてくれます。
つまり、起業したいと思っている誰にでもチャンスが与えられているのです。
創業支援の窓口はどこ?
先ほど、代表的な窓口として商工会を例に挙げましたが、他にも創業支援事業者として認定されているのは、「地域金融機関」「NPO法人」「商工会議所」等があります。
それぞれサポートの得意分野がありますので、事業計画であれば商工会議所、融資の相談であれば地域金融機関等、自分で使い分ければよいのです。
ただ、実際にサポートを利用して感じたことは、商工会であればそれらの悩みをトータル的にサポートしてくれます。
商工会に「中小企業診断士」なる専門家を派遣してくれ、起業に必要な書類から場所、損益計算方法、起業後の資金繰りについて、商工会職員と共に、あなたの起業がうまくいくよう一緒に考えてくれるのです。
どこまでサポートしてくれる?
起業に必要なものは、まず自分がどんなことで起業したいかというアイデアです。
飲食店、コンサル業、スクール、物品販売等、多種多様な業種がありますよね。
よし、これで行こう!と思うものが見つかったら、それが事業として成り立つかシミュレーションしてみましょう。
創業支援は、それを具体的に数字にしてくれます。
起業しようと考える人にとっては初めての経験ですので、創業するためにどんな書類か必要かもわからないでしょう。
創業支援を受けると、順番に書類が渡され、そこに書き込んでいくと創業出来ます。
正確に言うと、事業によって書類のフォーマットや項目が変わるのでそのままではありませんが、どのような書類が必要で、どう数値化して書き込んでいけばよいのか計4回の講義を無料で受けることができ、その中で教えてくれます。
まずはお近くの窓口に向かい、「『特定創業支援等事業』による支援を受けたい」と相談してみてください。
住んでいる地域によってサポート内容に差がある?
日本国内どの地域に住んでいても創業支援は行われています。
特に経済の活性化に力を入れている福岡県を例に見てみましょう。
市と商工会と金融機関が連携して『特定創業支援等事業』を行っています。
それは、創業に必要な知識(経営、財務、人材育成、販路開拓)の習得を目的としています。
1か月以上の期間をかけて計4回の講義をしてくれますが、創業が終わってからも相談にのってくれます。
講義が終了すれば市から証明書が発行され、融資に有利になるというメリットもあります。
地域性があるとすれば、その地域に多い地場産業に関する起業であれば、サポートする側の経験の有無は影響するかもしれません。
それは商工会の職員や中小企業診断士の経験値によるところも大きいと思われるので、どの地域を選ぶかは起業するあなた次第です。
まとめ
起業したいという気持ちとアイデアがあるけれど、なかなか実行に移せないという方は多いと思います。
そこで起業したい人の力になってくれる創業支援を使って、専門知識を持つ人に相談しながら、不安なく起業をしてみてはいかがでしょうか。
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