『副業』と『複業』は何が違う?今注目の『複業』での働き方とは

複業リズム

今や我々の暮らしに根付いてきた「副業」ですが、最近「複業」という一瞬「誤字かな?」と勘違いしてしまうような言葉が使われ出していることをご存じでしょうか。

いえいえ、そうではありません。

「副業」と「複業」は全く違う意味を持つ言葉なのです。

それではその違いについて見ていきましょう。

「副業」と「複業」は何が違う?

結論から言うと、

副業は、本業+副業

複業は、本業+本業

です。

メインのお仕事である「本業」があって、それとは別のサブ的に収入を得るお仕事のことを「副業」と呼びます。

それに対して、メインのお仕事である「本業」が二つ以上ある状態であることを「複業」、または「パラレルキャリア」と言います。

「副業」や「複業」が広まった理由

これまで日本では公務員を始め、副業を禁止している企業の方が多かったのですが、2018年1月に厚生労働省が「副業·兼業推進ガイドライン」を公表し、2020年9月のより具体的な改定を受け、副業を認める企業も増えてきました。

しかし、同時期に進められてきた働き方改革により、私たちの仕事に対する意識はかなり変わってきました。

企業が副業を認めるということは、終身雇用が当たり前だった社会の流れが、そうではなくなってきたことを意味します。

つまり、今の仕事だけを続けていても安泰ではないから、将来が不安な人は他にも収入源を持っていた方がいいかもね、ということで始まったのが「副業」です。

そして職を失うリスク回避のため、一つの企業に所属する比重を軽くし複数の企業に勤めたり、フリーランスで複数と契約したり、またその両方を行なったり、二つ以上のキャリアを同時に積むことが出来る「複業=パラレルキャリア」も広がったのです。

「複業」の働き方

「副業」は、本業の時間外にお仕事をしますが、「複業」はどうやって本業を二つ以上持つことができるのでしょうか。

おおまかに分類すると、このような働き方です。

①会社員+会社員

②会社員+フリーランス

③フリーランス+フリーランス

「①会社員+会社員」の働き方は、両方の会社から副業の許可を取らなければならないため、かなりハードルが高いと言えます。

会社としては職務に専念してもらえるか不安なため、よっぽど高いスキルがなければ理解を得るのは難しいでしょう。

「②会社員+フリーランス」は、会社員として安定を得ながら、フリーランスとして自分の能力を認められて収入を得られる、良いとこ取りの働き方です。

近年は在宅ワークも増えているため、自己管理さえ出来る人であれば両方の能力を活かす働き方が出来ます。

「③フリーランス+フリーランス」は、自分のスキルに自信があれば、会社の束縛から解放された自由な働き方が出来ます。

ただし、固定収入がないことや、社会的な信用が得にくいため、ローンが組みにくい等リスクがあることも理解しておく必要があります。

「複業」のメリット

最大のメリットは、収入源が複数あることです。

単純に収入が2倍になるとしたら、生活も潤うことでしょう。

そして、一つしか職がない人と比べると、複数の本業を持つことで、職を失うリスクの回避にもつながります。

二つ以上の能力を同時に成長させることが出来るため、仕事の幅が広がり、人脈ネットワークが増え、仕事に飽きるリスクも軽減させることが出来ます。

また、本業が複数ある安心感から、軽い気持ちで新しい事にチャレンジ出来るため、自分に本当に合う仕事と出会える確率も高まります。

定年後に働くことが当たり前な世の中になってきたため、一つの会社でしかキャリアを磨いていなかった場合、その年齢で新しいことにチャレンジするのは勇気が必要かもしれません。

若いうちに複数の仕事にチャレンジでき、キャリアを積んでいれば、将来潰しがきくのです。

「複業」のデメリット

会社に比べると個人は社会的信用が低いため、ひとつひとつの仕事が安価になりがちです。

初めは収入が伴わない仕事が多く、強い忍耐力が必要になるかもしれません。

仕事の管理を全て自分で行わなければならないため、自己管理能力が問われます。

また、面倒な事務手続きに時間を割かれることも多くなります。

「副業」は認めていても、「複業」に理解がある会社はまだ多くはないため、望む会社に所属できずにフリーランスとして働くしかない人もいるようです。

責任は全て自分で負うことになります。

会社の上司や先輩のような相談相手を、自分で見つけておかなければなりません。

まとめ

「副業」や「複業」を成功させるには、自己管理能力と、高いスキルが必要です。

会社が倒産するリスクを考え、若いうちから「副業」を持つか「複業」という働き方を考えることも必要かもしれません。

「複業」を検討される方は、時間と場所にとらわれない働き方を選んだ方がいいでしょう。

初めは本業を持ち、「副業」から始め、だんだん「複業」へと移行し、収入の安定とスキルを確立させる方法が、パラレルキャリアを成功させる秘訣です。

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