【元人事が語る!】みんなの退職理由ランキング

退職リズム

学校を卒業して晴れて新卒入社、または憧れていた会社に転職した人もいるでしょう。会社には、たくさんの人が毎年入社します。しかしその反面、退職を選ぶ人も少なくありません。それでは、なぜ喜んで入った会社を後にするのでしょうか。どのようなタイミングで、退職を考えるのでしょうか。

今回は、ランキング形式で退職する人の理由をご紹介していきたいと思います。

退職を選ぶ理由ベスト5

さっそくですが、退職理由を見ていきましょう。

私は総務·人事担当をしていたこともあり、数百人の退職者をみてきました。

もちろん、退職していった彼らがすべて本音を語って退職したわけではありませんが、人事担当をしていると社内事情も把握しているため理由が見えてくるものです。

1位:給与が低い

最も多い退職理由は給料の安さ。

労働の対価として得られるのが給料です。しかし、社会に出て給与を得る事は、生活の糧を得ることだけが目的ではありません。会社としては、給料として支払える資金が決まっている以上、どうしても社員に評価をつけなければなりません。勤務している会社の中でついた評価を大きく覆すことはとても難しいものです。

また、会社も業績によっては一所懸命働いていても給料が上がらなかったり、同世代の人と比べて著しく低いとわかったりすると、仕事にやりがいが感じられなくなり、結果的に退職を選ぶ人が多くなります。

2位:就労時間や就労環境などの条件が悪い

給与に対する不満による退職理由の次に多いのが、労働時間や労働環境などの条件が悪いことです。

ブラック企業の問題が近年ニュースで取り上げられることも多くなり、毎年年末になるとブラック企業のランキングが紹介されて話題になることもあります。

1人が、複数人分の仕事をこなせば会社としては効率が上がります。その一方で、心身とも疲弊してまで働くには割が合わない、と感じた人が退職を決断し会社を去っていくのです。

あるいは、心身ともに限界を迎えて退職し、休養を経て再就職しても働く環境が良くなければ症状が再発し、結果再度の退職に繋がってしまうこともあります。

3位:職場の人間関係に問題がある

会社は1人で働く場ではありません。同僚·先輩·後輩·上司と一緒に仕事をする場所です。人が複数集まれば、仲の良し悪しは避けられません。ましてや大きな部署になれば100人単位で人が動きます。人同士の相性や派閥と言った問題はどうしても出てくるでしょう。

また、入社した時にはわからなかった社風、例えば社長がワンマンだったり、体育会系の雰囲気だったりして、人間関係が悪化している会社もあります。

その中で、まじめな人は仕事場での人間関係に思いつめてしまいます。体育会系の雰囲気が強い職場では、いじめなども起こりがちです。そういった人間関係のトラブルから会社を去っていく人も多くいます。

4位:会社の業績や将来に不安がある

終身雇用が崩れて久しいと言われます。

一生、今いる会社で勤め上げると確信が持てる人は今や少数派。突然の自然災害や海外企業との競争で会社の業績が悪くなったり、会社に成長を感じられなくなったりすると給与アップも期待できません。

また、入社した時とは経営者が変わることもあります。その時、「会社の方針や環境が変化した」と考え、入社した時の状況と比較しがちです。特に中小会社などでは、社長の交代でそれまでとは異なる方向に転換することがあります。

さらに昨今、急速に発達する技術、特にAIなどの進歩が人の仕事を肩代わりしつつあります。今いる会社や業界はこの先も発展していくのか、他に安定した仕事があるのではないだろうか、そう考え始め退職に至るケースもあります。

5位:やりがいが感じられない

「自分の能力に見合った仕事ができていない」「今行なっている仕事は自分がやりたい仕事ではない」…など、現在の仕事とやりがいのミスマッチが起こると、働く意欲は低下します。

特に入社したての頃は緊張感もあり、すべてが初めての仕事なので熱心に取り組みますが、勤務年数が経つと仕事にも慣れ新鮮味が薄れてしまい、ルーティーン化学していきます。

また、1つの会社に長く勤続しているとその会社の悪いところや業界のひずみが見えてしまい、キャリアアップは望めないと感じ始める時があります。

仕事内容や労働環境にやりがいを感じなくなってしまい、さらに、これまでに挙げた給与面や人間関係も重なり、複合的な理由となって退職に至るケースもあります。

以上、退職したい理由についてランキング形式でご紹介しました。

ただ、このランキングも性別や年齢によって変化します。

例えば、養う家族がいるのに、やりがいを理由に退職してしまうことは家族の理解が得られませんし、年が若ければ給与面よりやりがいやキャリアアップ·将来性を重視する人も多くいます。

また女性に多い離職理由として、結婚·出産のためも多く挙げられています。近年は結婚、出産を経ても働きやすい環境が徐々に整ってきました。しかしライフイベントによって退職を余儀なくされたり、業種や会社の規模によっては仕事を続けたくても続けられなかったりする女性は、今でも一定数存在しています。

1つの会社で勤めあげる事が難しくなった今、自分のキャリア形成を考えながら働きたいものです。その中で、改めて自分を見つめなおすことで、あなた自身の転職のタイミングが浮かび上がってくるのかもしれません。

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